発達障害&不登校の息子の為に宿泊学習に向けて事前にしたこと
いつもと違うことを好まない発達障害を持つお子さんが、親元を離れ其れも宿泊までする宿泊学習については色々事前の準備が必要になります。
小学5年になると、小学校で初めての宿泊体験というイベントがあります。
近隣の学校では1泊2日で終わるところもありましたが、
息子の学校では場所が遠いこともあり、
3泊4日という宿泊に不安を持つお子さんにはなかなかハードルが高い行事でした。
これから宿泊学習を控えてらっしゃるお子様にとって、何か参考になる部分があればと思い、綴らせていただきたいと思います。
準備は4月から
息子の時は、9月に宿泊学習がある予定でした。
宿泊学習では、日頃経験できないようなカヌーに乗ったり、水中探索があったり、
夜には肝試しやキャンプファイヤーなど親の私から見ても魅力的なイベントが予定されていました。
5年生になって、引き続き保健室登校をしていた息子の元に、新しく担任になった先生(交流学級の方)が訪れてくれました。
「明日から、ここの保健室にうちのクラスの生徒を数人呼んで一緒に給食を食べてもいいかな?」
そう提案してくださったのです。
宿泊学習は交流学級の生徒に混ざって行かねばなりません。
他の生徒との交流が全くなかった息子にとって、まずクラスの子と仲良くなることが先決だと考えてくださったようです。
それには長いスパンをかけて、ゆっくり馴染むことが無理がないと思ってくださったのでしょう。
全く知らない子を保健室へ呼ぶよりも、まだ登校していた時期に同じクラスで話したことがある子からスタートすることにし、
息子に逐一意見を確認してくれて、保健室で共に会話を交わしながら給食を食べる事が実現しました。
先生の宿泊学習を見通した早くの行動に感激し、
「楽しんでほしいけど、きっと行くのは難しいよなぁ」と思っていた気持ちが、「なんとか参加出来たらいいな」という気持ちに変わっていきました。
不安を軽減するためにした親の準備
宿泊学習となると、集団活動は必須で、みんなで長時間バスに乗り、みんなでご飯を食べ、みんなで食事をとり、みんなで一緒に就寝する。
息子にはとても難しいと思いました。
まず家族でドライブに行く時も、何もしない長時間の動けない移動は息子にとっては辛いことで、
いつもゲームを持って行ったり、ウォークマンを聴いて自分のリラックスできる空間を作るようにしていたからです。
しかし学校での移動となるとそうはいきません。
車内では歌を歌ったり、クイズをしたりして楽しむ工夫はされていることでしょう。
ですが息子には、興味がない事は苦痛でしかありません。
そういった状況も少しずつ対応できるようにしていかねばなりませんが、
その時はまだとても遠すぎるステップでした。
そして3泊4日という長い時間を、ずっとみんなに合わせて行動するのは強いストレスを感じ、
パニックに陥りやすいと想像できました。
息子が少しでも不安がなく参加できるためには、
「長距離のバスの移動は参加せず、親が車で連れていく事」
「参加したいイベント(カヌーなど)を本人に選ばせて、単発的な参加をする事」
「親が近くの宿泊場所で待機し、息子が心の乱れを生じたら親元でクールダウンをできるという安心材料を確保しておくこと」
これらがとても必要な事だと思いました。
無理せず、成功体験を積み重ね、「楽しかったよ!」って笑顔で帰ってくることが、何よりも息子に大切なことだと思ったのです。
まとめ
知らない場所、慣れない環境は発達障害がなくても、どこのお子さんも多少の不安はあるかと思います。
特に息子のように不登校であれば、どれだけ不安かと想像できました。
最初は「行きたくない」と言っていた息子ですが、先生の機転を利かせたスピーディーな行動力、
そして親が出来る限りの準備をし、「親も一緒に行くからね」と伝えて安心することで、
「肝試しやってみたいな」と参加への意欲が出てきました。
周りのケアで、息子の伸びしろはまだまだあるのだと実感した瞬間でした。
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