広汎性発達障害における睡眠と就業は関係するの?
広汎性発達障害において睡眠障害をお持ちの方が多くいらっしゃいます。
実はこの「睡眠」に関し、特に就業したあと、発達障害のみならず、脳の障害である精神障害全般にもおいて非常に重要なヒアリングポイントとなります。
安定就業にとっても重要な「睡眠」について、今回はお伝えします。
広汎性発達障害における睡眠障害
発達障害は赤ちゃんや幼少の頃から睡眠障害を持っている方も多くいらっしゃいます。
睡眠が浅くすぐ起きる、夜中に泣くなど、ちょっとした音や光でも起きてしまう子が多くいらっしゃいます。
特にADHD(注意欠如・多動性障害)はもともと過敏な方も多く、特性としても「寝る」「起きる」といった切り替えが苦手な人も少なくありません。
その他、アスペルガーも合わせて全般的にうつ病などの二次障害を発生し、睡眠障害を併発するケースも多くあります。
睡眠が脳の発育や情緒の発育を促すと言われてますように、発達障害も脳の障害でもあり、睡眠のもつ重要性としては健常者の方以上に気を配る必要があります。
就業における睡眠の重要性
障害をお持ちの方にとって、特別支援学校など学生までであれば、翌日の学校を体調不良として休むことはできますが、しかし、一旦就業してしまいますと、欠勤することが難しくなってしまいます。
実は障害者雇用を長年携わってきましたが、障害者の方をサポートする上で重要な指標として、「勤怠」は非常に大きな評価ポイントとなっています。
遅刻と欠勤そのものが評価の重要な指標でもあり、皆勤であることは評価の対象になったりします。
つまり、安定就業に不可欠な「安定した睡眠」と「安定した生活」が非常に重要なポイントとなります。
就職後に睡眠障害があることで、日中の業務にも支障が出てきますし、集中力などにも支障が出てきます。
そのため、睡眠障害の傾向がある方は多くの場合、医師と相談の上、睡眠導入剤を服用し、また睡眠導入剤は発達障害の方に限らず、精神障害者の方々全般でも一般的に多く利用しています。
ただし、この睡眠導入剤も正しく服薬しない場合、もろ刃の剣となってしまうケースもあり、服薬時間、服薬量などが少しでもずれてしまうと、翌朝に起きられないといった事態を招いてしまいます。
私たち業務サポートする側としては、この睡眠導入剤の有無、服薬時間、量などを把握することが実は安定就業のサポートに非常に重要なポイントとして考えていました。
安定した睡眠をしっかりとれている障害者と、そうでない障害者には、明らかに日中の集中力、遅刻の数、欠勤の数などに大きな差が出てくるからです。
安定就業する上で安定した睡眠が最も重要なポイントであると言っても過言ではないでしょう。
まとめ
発達障害のお持ちの方はもともと睡眠障害をもっていらっしゃる方が多くいます。
脳の発達、情緒の発育などにも影響を与える睡眠は、健常者以上に気を配る必要があります。
また就業した際には昼間は体を動かし光を十分に浴びて、夜はしっかりした睡眠を確保し、必要ならば睡眠導入剤も正しく服薬して、規則正しい生活を送ることが安定就業の最大のポイントとなります。
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